Edited by
2020年11月9日(金)に、田村市で活躍するプレーヤーを紹介するオンライントークイベントを開催しました。
第1回のゲストは田村市の地域おこし協力隊として活動中の大島草太さん。
参加者は20代〜30代の関東圏内にお住まいの方が多く、地域おこし協力隊やコミュニティ作りに興味があり、参加してくださいました。
トーク内容は、大島さんが田村市でそば粉を使ったワッフルでビジネス展開をされたご体験談をもとに、その経緯ややりがい、地域の方との関わり方についてなどをお話いただきました。
以下、大島さんからのお話です。

大学生時代の挑戦
「地域おこし協力隊になる前、大学生時代から既に地元産品のそば粉を使ったワッフルをイベントなどで販売をしていました。当時はテントを使って販売をしていたのですが、「地方の魅力をもっと多くの方に届けたい」という想いが湧き上がり、元々旅好きだったことから、キッチンカーで全国を廻ってみたいという夢ができました。
その夢を実現するためにクラウドファンディングに挑戦し、
おかげさまで目標金額を達成することができ、キッチンカーを手に入れることができました。
クラウドファンディングの準備期間は、2ヶ月くらいかかりましたね。当時の記憶は忙しすぎて覚えていないくらいです(笑)
とにかく周りの方に相談し、チラシやメールなどを泥臭くたくさん送りました。
そうしていく中で段々と仲間が増え、繋がった人との縁は今でも深いですし、学生のうちからたくさんの大人と接する機会が多かったのでとても勉強になり、やってよかったと思っています。
準備の一環として、ワッフルを販売する際のロゴマークを制作するワークショップを開いたのですが、みんなで創り上げていく過程がとても面白かったですね。
地方での人との関わり方について
活動拠点である田村市都路町は、地域に住む半数以上がご高齢の方で、ワッフル自体を知らない方も多くいました。
住民の方からすると、どこの誰が何をしているのか分からないという状態が怖いと思うのですが、
活動をしていくうちに、人づてに『移住してきた若者が、ワッフルというお菓子を月に2回くらいであそこの公園で売っているらしいよ。』 という情報が、なんとなくでも地元の方々に伝わっていったんです。
自分は山奥に住んでいるので、人との距離を取ろうと思えばいくらでも取れるのですが、たくさんの方と関わって自分から会いにいく選択をできるのも田舎の良さだと思います。
自分の知らない世界で生きている人たちが、自分の知ろうとしている地域で生きている。
そんな先輩方からいろんな話が聞けるのはとても楽しいんです。
なので、自分のビジネスチャンスを広げようとか、営業しようという気持ちで繋がりを持とうとは思っていないですね。そうやって楽しみながら、地域の方と関わっていけたので、今では地域の方に受け入られてきている様に感じています(笑)
自分のやりたいことを明確にする
地域おこし協力隊になりたいから地方に来るのではなく、自分のやりたいことがあってこそ、この制度を活用するんだ!ってくらいの意気込みがあった方がいいと思いますね。
そうでないと、“この地域のために、こうしないといけない”という枠に縛られてしまって、活動の幅が狭まったり、心理的にも苦しくなってしまうこともありますからね。
自分の場合は大学時代より地域に携わっていたので、好きになったこの地域に住みたいというのがはじめの大前提にあり、そこで自分のやりたいことを形にしたいと考えた結果、今の形にたどり着きました。
なので、最初からビジネスをどこで展開するかという観点では考えていませんでしたね。
今では、むしろ田舎でやる方が楽しいと感じています。
なぜなら、ビジネス的な面では競合が少なく、また震災復興の地域ということから、直接的に関係がなくとも応援してくれる方もいるので、良い心理状況で仕事ができているからです。
そういった応援してくれる方々の顔が直接分かるのが、何よりのやる気につながっています。」

写真中央:大島草太さん
写真右:田村市起業型地域おこし協力隊 大類日和さん(ファシリテーター)
参加者からは、『地域おこし隊や田村地区のリアルが聞け、全体的に具体的でとても面白かった!』とのお声や、『地域のため、他人のためではなく、自分のためにやっているというマインドで活動されているというお話が沁みました。』とのご感想をいただきました。
自分の心に正直に生きる、そしてやりたいことに情熱を注ぎ込む、大島さんの等身大の魅力溢れる活躍が、これからも楽しみですね。
田村市で活躍する地域プレーヤーを紹介するオンラインイベントは、まだまだ開催いたします!
次回のイベント情報はこちらをご覧ください。
Edited by